個人事業主の時は自分で確定申告をしていた経営者でも、法人設立後は税理士の存在が非常に重要になります。
法人の税務は複雑で、会計処理や決算申告には専門的な知識が必須だからです。
「いつから税理士に依頼すべきか?」「費用はいくらくらいかかるのか?」といった疑問に答え、事業の資金計画に税理士報酬をどう組み込むべきかを解説します。
TOC
1. 税理士に依頼する最適なタイミング
法人設立後、税理士に依頼する最適なタイミングは、一般的に以下の2つの時期です。
1-1. 【理想】法人設立準備期間中
- メリット:
- 最適な資本金や事業年度の決定に関するアドバイスが受けられます。
- 税制上の優遇措置(例:消費税の免税期間や各種届出)を最大限に活用するための戦略を立てられます。
- 設立後の法人口座開設や会計ソフト導入など、経理の基盤整備をスムーズに進められます。
1-2. 【一般的】決算の3ヶ月前まで
- メリット: 決算申告の準備に十分な時間を確保でき、決算対策(節税対策)の相談が可能です。
- デメリット: 設立から決算までの記帳が溜まってしまい、費用が割高になる可能性があります。
ポイント: 設立直後に法人口座を開設し、事業を開始したら、会計処理が複雑になる前に、遅くとも事業開始から数ヶ月以内に相談を開始するのが賢明です。
2. 税理士に依頼するメリット・デメリット
税理士に依頼することは、単に「税金計算を代行してもらう」以上のメリットがあります。
2-1. メリット
- 正確な決算申告: 複雑な法人税の申告を正確に行い、追徴課税や税務調査のリスクを大幅に軽減できます。
- 節税対策: 税法に基づいた合法的な節税アドバイスを受けられ、手元に残る資金を増やせます。
- 資金調達のサポート: 銀行融資や補助金・助成金の申請に必要な事業計画書作成のアドバイスやサポートを受けられます。
- 業務の効率化: 毎月の面倒な記帳や経費精算業務から解放され、経営者は本業に集中できます。
2-2. デメリット
- ランニングコストの発生: 毎月の顧問料や決算申告料が発生します。
- コミュニケーション: 税理士との相性が合わない場合、業務が滞ったり、信頼関係を築けなかったりするリスクがあります。
3. 税理士報酬の費用相場(目安)
税理士報酬は、法人の売上規模と依頼する業務範囲によって大きく変動します。
| 業務内容 | 料金体系 | 費用の目安(年間売上1,000万円未満の場合) |
| 顧問料(月額) | 毎月の記帳指導、相談、試算表作成など | 1.5万円〜3万円 |
| 決算申告料(年額) | 年に一度の法人税・地方税申告業務 | 10万円〜20万円 |
| 記帳代行料(オプション) | 領収書整理からデータ入力まで依頼する場合 | 1万円〜2万円/月(取引数による) |
4. まとめ:税理士報酬と資金繰り計画
税理士への報酬も法人運営の重要なランニングコストです。安定した事業運営に必要な資金を確保するためには、この税理士費用も含めた全ての固定費を正確に見積もる必要があります。
予期せぬ資金不足や、事業拡大のための投資資金が必要になった場合、資金調達の選択肢を持っておくことが不可欠です。
円滑な資金調達を行うためには、税理士のサポートはもちろん、法人口座の開設やバーチャルオフィスなどの事業基盤が整っていることも重要です。
✅ 次のステップ
- 見積もり依頼: 複数の税理士から、自社の事業規模に合った業務内容で見積もりを取り、報酬を確定させましょう。
- 資金繰り計画の組み込み: 確定した税理士報酬をランニングコストに組み込み、上記リンクを参考に資金調達計画に問題がないか確認しましょう。
